松操保育園の1日を密着レポート
「チームで保育を考える」「持ち帰り仕事なし」…、これをどうやって実現しているのでしょうか?
松操で働くことをより具体的にイメージできるよう保育園の1日に密着しました!
勤務開始の保育者が出勤すると、すでに登園している子供たちが元気な挨拶で迎えてくれます。登園する子一人ひとりの名前を呼んで「おはようございます!」と挨拶しながら、健康状態もチェックします。
0~2才児はコーナー遊びから
子供達は、ホールのように広い保育室の中で、自分のやりたいコーナー遊びをそれぞれ選んで楽しんでいます。
運動コーナーでは、「●●を追加すると難易度が上がるので、子供の”やってみたい!”気持ちも高まるのでは?」という保育者の提案で増設した遊具に、多くの子がチャレンジしています。
一方、静かなコーナー遊びでは、一人で黙々と積み木を積んでいる子がいます。他にも、人形コーナー、パズルコーナー、ひも通しコーナー、ペグ遊びコーナーなど、思い思いに楽しみます!
ふと見ると、楽しんで遊ぶ子供達の中にポツンと立っている子が… 一人の保育者が寄り添って声を掛けます。
朝は、お母さんお父さんと別れた後も気持ちが切り替えられない子をはじめ、やりたい遊びをすぐに決められない子、友達の遊びの中にスムーズに入れない子があります。
「先生と一緒にいる?」「〇〇ちゃんは何をしたいかな?」と聞いてみたり、友達の遊びの様子を一緒に見たりしながら、その子の表情を観察して遊びに誘ったり一緒に待ったりします。
今日は午前のおやつを済ませて園庭遊びに出る頃には気持ちが変わって、友達と一緒に外遊びを楽しみました!
3~5才児は保育ローテーションから
子供達は午前の生活習慣として、保育ローテーションに毎日取り組んでいます。保育ローテーションとは、体操・本読み・文字や数・合奏や合唱などの活動を、一つにつき15~20分ずつ取り組みながらローテーションしていく取り組みです。
大切に育てたいのは、子供の「できた!」という気持ち。保育者は、子供一人ひとりが「できるようになりたい!」と自主的に取り組めるように手助けをします。
「やった!」。今日はある3才児が、ここ1週間頑張っていたブリッジを初めて成功しました!初めてできた時の子供の誇らしい顔を見るのは保育者冥利に尽きます。他の子供達や保育者と大いに喜び合ってお祝いしました。お母さんにも早くお知らせしたい!
さらに自主的に練習を続ける子供達の中を見ると、「できない…」と落ち込んでいる子が…
子供の自信と意欲を育てることが目的なので、できない子ややりたがらない子に無理強いはしません。
できない子には、時にはその子ができる段階まで戻して「できた!」を味わえるようにします。また、やりたがらない子には、一緒に待ったり他の活動を紹介しながら、その子の「やってみたい」を応援します。
子供一人ひとりが、自分の好きな事や得意な事を、まずは一つ見つけるのを手助けします。
給食は栄養士が献立を作成して、他の調理スタッフと一緒に毎日園内で手作りします。
献立作成や調理だけでなく、「食べ物の働き」「野菜の収穫」などを通じた食育も行っています。調理スタッフも、「食」から子供の成長を手助けする大切な仲間です。
就業時間中に交代で1時間ずつしっかり休憩を取ります。集中して保育をするために、休憩中はお茶を飲みながら雑談をしたり、YouTubeの動画を一緒に視たりしてリフレッシュしています!
ふと気がつくと、「さっき●●ちゃんがこんなことしてたよ」というエピソードなど「楽しかった話」や「可愛かった話」に花が咲いていたりします。
休憩とは別に、事務作業の時間が勤務時間内にあります。必要なスタッフを確保して、交代で行っています。行事の準備や制作もその時間内で進めるので、直前になってあわてることはありません。
また、アプリを使った管理システムで、お知らせや園だよりの配布、各種申込みや集金の効率化を進めています。
その日の作業の内容は、主任が一人ひとりの受け持つ作業を決めて、計画的に進めています。
チーム松操として全員が協力するから、保育の質を保ったまま、一日の勤務時間内にやるべき事務作業を終えることができます。
お昼寝から覚めた0~2才児は
お昼寝から覚めたらまずトイレ。トイレトレーニングは子供一人ひとりの状況を共有しながら保護者と協力して進めています。この日、初めてトイレでオシッコが出た子がいたので、たくさん褒めました! お母さんにそのことを伝えるのがとても楽しみです。トイレの後は、お待ちかねのおやつの時間が始まります。
お給食を食べた3~5才児は
外遊びの後、今日はコーナー遊びが始まりました。ごっこ遊び、芸術遊び、積み木・パズル・ボードゲームなど、子供の年齢や興味に合わせて遊びのコーナーを設置します。子供達は、他のクラスへも自由に行き来しながら、好きなコーナーを選んで思い思いに遊んでいます。
各コーナーには定員が決まっています。1か所に子供が集中すると十分に遊べないからです。ある子が、積み木コーナーの横で「やりたいのにできない…」とションボリしています。希望のコーナーがなかなか空かないようです。
そこで「誰か替わって!」と自分で声をかけるように促しました。すると、すぐに替わってくれた子があり、無事に遊びに参加できました。快く替わってくれた子には、保育者からもお礼を言いました。帰りの会でもクラスの子供達にその行いを紹介するつもりです。
ちょうど同じ時間に降園する子の「先生、さようなら!」の声に送られながら退勤。残業が少なく、シフト時間通りに退勤できることが多いのは、勤務時間内に事務作業の時間をとって、集中して効率的に仕事をする工夫をしているから。退勤後は習い事をしたり友人と食事に行ったりとプライベートも充実しています。
全体ミーティング、0~2才児ミーティング、3~5才児ミーティングの他、必要な時にベランダミーティングを行い、保育者間の風通しの良い環境作りをしています。
ミーティングでは、子供一人ひとりの様子、あるいはクラスの状況を共有して、うまくいっている事をシェアし、困っている事を相談して、新卒やキャリアの区別なく意見を出し合います。全員で、より良い保育を実現していける環境があるのは、松操の素敵なところです。